5月の話になりますが、国際人権NGO団体
ヒューマン・ライツ・ウォッチは
日本における養護
施設等の社会的養護について検証する報告書
「夢がもてない 日本における社会的養護下の子どもたち」を発表しました。
日本の社会的養護が
施設の依存に偏っていることを指摘しました。
この報告書の中で日本の社会的養護が里親によるものが欧米では半数以上に
なるにも関わらず、日本では
施設が9割近くであり、日本の
児童相談所と欧米に
比べ世界的に見た点からしておかしいということを指摘した上で同団体の
日本法人の代表は
児童相談所は、既存
施設の経済的利益のことしか考えていない
「お役所判断」と指摘しております。
さらにこの報告書では養護
施設での実態についても触れられており、愛情の問題から
施設等での生活等が社会に出た時に全く役に立たないことしか教えていないことが
指摘されております。
※報道等では電車の乗り方からハンバーガーショップでの商品の注文のしかたも分からない事が指摘されております。更に施設内における児童・生徒同士や職員の暴力や虐待やいじめ等の問題にも
触れられており、これらの施設が人権上問題がある事も指摘されております。
そして児童虐待の事にも触れ、親が子供の時代に受けたことを生まれた子供に
同じ虐待を行ってしまう負の連鎖構造の恐ろしさについても指摘があったのは
云うまでもありません。
筆者としましては、今回の国際NGOが指摘した点を考えてみますと、
施設における人権意識と云い、虐待の負の連鎖と云い、お役人の無知+機械的な
考え+箱物行政の弊害+
児童相談所職員に施設への入所ノルマ(拉致報奨金等)の
存在があげられるのは事実であります。
現状の日本を見ておりますと、
児童相談所はノルマ達成のために子供を拉致して
報奨金ノルマを達成するだけであり、施設は箱物を維持するために定員を超過して
までも子供を施設に押し込んだ上で密室をいいことに職員による暴力と虐待や
わいせつ等の犯罪を行っているにしか過ぎないと云わざるを得ないのは
事実であります。
その一方で子供たちの間でもいじめや暴力等の問題もあり、これらの原因は
当事者が悪い等の責任転嫁が行われており、解決を見いださないまま大人
になり、そして繰り返される虐待の負の連鎖となっていることは大きな問題で
あるのは云うまでもありません。
この問題が解決されなければ、日本は欧米など世界から見放されるのは云う
までもないのは事実であり、
児童相談所・施設・家庭の双方の立場からこれらの
問題の解決について社会的に考えなくてはなりません。
これらの負の連鎖を断ち切るためにも日本の政府や都道府県には施設内暴力と
虐待の追放と過去の事の清算を行うだけでなく、世界に見本となり得る日本に
ならなければと思っております。